「猫にシャンプーをしたことがないけど、それって問題?大丈夫?」
「そもそも猫にシャンプーって必要なの?」「猫にシャンプーは不要?」
そんな疑問を持っている飼い主さんも多いかと思います。初めて猫を飼った方はなおさらですよね。
猫にシャンプーが必要かどうか、しないとどうなるのか、どんなケースで必要になるのかなど、猫初心者の方にもわかりやすく解説します!

【私が記事を書きました】
愛玩動物看護師のみさきです。
夫と娘(4歳)、猫の3人と1匹で暮らしています。
動物病院で働く傍ら、ペットの役立つ情報をお届けしています。
ペット好きの一飼い主として、愛玩動物看護師としての目線でもお伝えします!
1.猫にシャンプーは基本的に必要ない? それともしてもOK?
猫は非常に清潔好きな動物で、自分でこまめにグルーミング(毛づくろい)をします。
そのため犬とは違い、一般的には「猫にシャンプーは必要ない」という意見が多数派です。
基本的に「猫にシャンプーは必要ない」
実は、健康な猫は自分でグルーミング(毛づくろい)をするため、基本的にはシャンプーの必要はありません。
猫の舌はザラザラしていて、ほこりや毛を絡めとって清潔を保つ能力があります。
特に室内飼いの猫であれば、外の汚れがつくことも少なく、自然にキレイな状態を保てるのです。
特に以下のような猫であれば、基本的にシャンプーの必要はありません。
- 完全室内飼いで外に出ない
 - 健康で皮膚トラブルがない
 - 短毛種で汚れがつきにくい
 - 自分でしっかり毛づくろいができている
 
このような場合は、無理にシャンプーをしなくても清潔を保つことができ、体調に悪影響を与える心配もありません。
1-1-1 猫にシャンプーをしない方が良いケース【むしろNGな場合もある】
猫にシャンプーは基本的に不要とされていますが、なかには「明確に、シャンプーをしない方が良い」ケースもあります。
これに当てはまる場合、無理に洗うことで猫に強いストレスや健康リスクを与えてしまう可能性があるため注意が必要です。
以下のようなケースに当てはまる場合は、無理にシャンプーせず、拭き取りやブラッシングなどの代替ケアをおすすめします。
- 水を極端に怖がる猫(シャワー音でパニックになるなど)
 - 【NG】体調不良・ワクチン接種直後・高齢や子猫(3ヶ月未満)
 - ドライヤーを嫌がり、完全に乾かせない場合
 - 飼い主が不慣れで、洗浄・乾燥が不十分になりそうな場合
 
以下でそれぞれ詳しく説明しますね。
① 水を極端に怖がる猫・過去に強く暴れたことがある猫
- 水の音や浴室に入るだけでパニックになる
 - シャワーや手桶に強い恐怖反応を示す
 - 過去にシャンプー中に脱走・転倒・嘔吐などをした経験がある
 
➡ 水への恐怖は強いストレスになり、呼吸の乱れや怪我、信頼関係の悪化にもつながります。
 無理に行うことは、猫にも飼い主にも大きな負担です。
② 体調不良・手術後・ワクチン接種直後
- 食欲が落ちている、便がゆるい、眠ってばかりなどの様子がある
 - ワクチンや手術などで免疫や体力が一時的に落ちている
 
➡シャンプーは体温や免疫、循環器に負荷がかかるため、健康状態が万全でないときは絶対に避けましょう。
③ 子猫(生後3ヶ月未満)や高齢猫
- まだ体温調節がうまくできない月齢の子猫
 - 持病がある、運動量が減っている高齢猫
 
➡濡れることで体温が奪われやすく、免疫・体力へのダメージが大きくなるため、リスクの方が高くなるので避けましょう。
④ 自宅での乾燥がうまくできない場合(ドライヤーを嫌がる・乾かしきれないなど)
- タオルドライしかできない
 - ドライヤーの音や風を極端に怖がる
 - 「完全に乾かす」自信がない
 
➡濡れたままの状態で過ごすと、皮膚炎・カビ・体温低下のリスクがあります。
 乾燥できないようなら洗わない方が安全です。
⑤ 飼い主がシャンプーに慣れていない/準備が不十分
- 猫用シャンプーが用意できていない(人用や犬用で代用するのはNG!)
 - 洗い方・すすぎ方・保湿・乾燥までの工程に不安がある
 
➡「なんとなく洗った方がいいかも」といった理由で始めるのはNGです。
猫は非常に繊細な動物です。準備や知識が不十分なまま行うと、皮膚トラブルやトラウマに繋がります。
「シャンプーしてあげた方がいいかな……でもできる自信がない」と感じている方は、
無理にシャンプーをするよりも、“しない”という判断の方が、猫にとって優しい選択であることも多いです。
- ブラッシング
 - 汚れた部分の拭き取り
 - 皮膚や毛のチェック
 
といった日常的なスキンシップの中で行うケアが基本です。
体を清潔に保つことは、「洗う」だけが手段ではないので安心しましょう。
「猫にシャンプーしてもOK」という考えもある
一方で、「猫も定期的にシャンプーしたほうがいい」という考え方もあります。
一般的には、シャンプーが必要のない子に対して行う場合、半年に1回や、一年に一回程度してもOKと考えられています。
これは、以下のような理由によります。
①被毛や皮膚をより清潔に保てる
グルーミングでは取りきれない皮脂やフケ、アレルゲン(花粉・ハウスダスト)などを落とせるため、皮膚の健康を保つ手助けになる場合があります。
②抜け毛や毛玉対策に効果的
換毛期など毛が大量に抜ける時期には、シャンプーで抜け毛を洗い流すことで毛球症予防になるというメリットもあります。
③長毛種や太り気味の猫には効果的
毛が絡まりやすい長毛種や、自分で毛づくろいが難しい猫の場合は、シャンプーで清潔を保つことが必要になることもあります。
④飼い主とのコミュニケーションにもなる
猫がシャンプーを嫌がらない性格であれば、お風呂タイムをスキンシップの一環として楽しむ飼い主さんもいます。
ちなみに我が家では、犬がいる実家に預けた後の皮膚被毛の清潔のためや、換毛期の毛玉対策として半年に1回程度でシャンプーを行っています。
check>>詳しくはこちらの記事で書いています。
ご家庭の状況にも合わせて、シャンプーをする/しない、シャンプーの頻度などを考えてみても良いと思います。
2. シャンプーが必要になるケースとは?
基本的には猫にシャンプーは必要ない、と説明しましたが、以下のような状況ではシャンプーが必要になる場合があります。
- ひどく汚れてしまった(排泄物が毛についた、何かをこぼしたなど)
 - ノミやダニがついてしまった
 - 皮膚病やアレルギーで、獣医師からシャンプーを勧められた場合
 - 抜け毛がひどく、毛球症のリスクが高い場合
 - 長毛種で毛の絡まりや汚れがひどい場合
 
あくまで例外的なケアとしてのシャンプーと考えると良いでしょう。
3. シャンプーしないとどうなる?
通常の健康な猫なら、シャンプーしないからといって健康に大きな影響が出ることはほとんどありません。
逆に、猫にとっては水がストレスになることが多いため、無理にシャンプーすることで体調を崩すこともあります。
無理に洗うくらいなら、ブラッシングやウェットティッシュでのふき取りで十分です。
毛が多くてブラッシングが大変なら、毛が良く取れるブラシを使うのも良いですね!
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check>>毛が良く取れるブラシについてはこちらの記事でも他にも詳しく説明しています。
4. 猫にシャンプーをするときの注意点
シャンプーが必要な状況であっても、次のようなポイントに注意しましょう。
- 猫用シャンプーを必ず使用する(人間用や犬用はNG!!)
 - ぬるま湯(35〜37度)を使う
 - シャワーの音が怖い猫には、洗面器やスポンジで静かに
 - 洗った後はすぐにしっかり乾かす(濡れたままは体調不良のもと!!)
 - 手早く、猫の負担が最小限になるように、シャンプーから乾かすまで配慮する
 
シャンプーに自信がなければ、動物病院やトリミングサロンなど、プロに任せるという手段もありますね。
5. 水が苦手な猫におすすめの代替ケア方法
どうしても水が苦手な猫には、ドライシャンプーやウェットシートがおすすめです。
- 猫用の水のいらないドライシャンプー(泡タイプやスプレーなど)
 - 猫専用ウェットシート
 - ブラッシングによる抜け毛・汚れケア
 
これらを組み合わせることで、猫にストレスを与えず清潔を保つことができます。
ミスト機能で毛がを湿らせてブラッシングするスチームブラシや、ウェットシートを巻きつけて使うウェットブラシもありますよ。
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check>>スチームブラシやウェットブラシについてはこちらの記事もチェック!
6. まとめ:猫のシャンプーは「必要なときだけ」でOK!
猫にシャンプーをしたことがなくても、ほとんどの場合それで問題ありません。
ただし、
- どうしても汚れたとき
 - 獣医から指示があったとき
 
などには、正しい方法でシャンプーしてあげましょう。
日頃のブラッシングやスキンシップこそが、猫を清潔に保つ最大のポイントです。
愛猫が健康で快適に過ごせるように、必要なケアをバランスよくしてあげましょうね。

  
  
  
  

